〜Prolog〜
10年前、関西のとある地域で、日本最大級と呼ばれた未曾有の大災害が起きた
かの街の人口の約9割が災害により崩され潰され燃やされ数多くのものが、人が生命活動を終えた
未曾有の大災害の被害はとても甚大でその土地にはもう、「もはや誰も住めない」そうとまで言われたのだ。
未曾有の大災害。当時の技術を持ってしても、なぜ起こったのか何があったのか、メカニズムも原因も全く分からず謎のまま10年が過ぎ、未だに未曾有の大災害の原因解明は行われている
「……が10年前に起こった未曾有の大災害と呼ばれる、通称『マンティコア』
この災害のせいで先挟地区は壊滅状態に陥った。」
教壇の前に立つ、背の高い男。教師は、席に座る生徒たちに外を見るように言う。
「お前たちも見えているな?
現在でも『マンティコア』の影響は続いていて、その地域が近い、ここでも未だに復興作業中だ」
教師はそう話を続けていく。
なんてことない、ただの日常。未曾有の大災害は"当たり前の出来事なのだ"
「原因は解明されていない。どれだけ名のある研究者が調べても全く原因は分からなかった。
だか、それがこの災害の事実で現実だ」
そう、これが現実で。現実はあまりにも非情だった
かあさん。久しぶり。
今日から、学校なんよ。
うん。そう。魔法使いの学校……ってゆーても、昼間は普通の学校やけどな。学校楽しいところだといいなって思うよ
あっ!そうそう。友達さ沢山作るから、そしたら少しは喜ぶか?俺、頑張るからさ。
そっか。
無理せんでって?んー分からんけどまあ…無理せんようには頑張るよ。なあ、かあさん。俺な…
ううん。なんでもないわ。行ってくる。
ありがとう。じゃあねまた来る
そっと風が吹き抜ける。