青き空の中の紅き炎


1章・セイウの街にて


透き通るほどの綺麗な空、眩しいくらいの太陽が照る中、長い金髪を揺らしながら歩く少女の名は"ミオ・イレス"
左右で色が違う瞳が特徴で全身まっ黄色と言っていいほど黄色い服、胸元にみえる薔薇色のリボンが風になびく
とても天気がよく歩いているだけで楽しい気分になり周りを見渡せばたくさんの植物、花や木があり見ているだけで綺麗だった。
もうすぐ歩けばある街に着く
早く行きいなぁ……そんなことを思いながらミオは気分よく歩き続ける

周りの景色が変わる頃
今日からしばらくの間いるつもりの街、エリグサ地方 南の小さな街【セイウ】が見えてきた。観光客に人気があり最近話題になっているようで前々からミオが行きたかった街なのだ。街は晴れもしくは雨しかない晴雨から【セイウ】そう名付けられた場所だ
「あれがエリグサ地方、南の街【セイウ】……小さな街って聞いてたけど十分大きいよ……」
私は街が見えるような丘にたって街を見渡している
人々が歩き回る様子などが見えとても楽しそうに生き生きとしていた

街の中心部に向かうために歩いて行く。
隣をすれ違う人々は皆楽しそうに笑っていてこっちもなんだか嬉しい気分になっていくのだ。
さてこの街【セイウ】は10家の1つであり特殊な治癒魔法を使う一族【ヒイル】家がまとめている街だ
そのおかげで普段はほとんど犯罪はないらしい。だけど最近犯罪が増えてきていて、ほとんど治癒魔法しか使えないヒイルの人達はこまっていると聞いている。それで紅から調査の指示が出たのだ。
といってもまあほとんど観光みたいなもんなのだけど。この街は、街の中に美味しそうな出店が沢山ある為私にとってはそっちに目がいく。観光地ということもあり、すごく充実している
「これ美味しそうだなぁ…」
目の前にあるのはそうこの街の名物《ココレッツ》レモンティーの中に入ってたらとっても美味しいと有名で、ほのかな酸味が聴いていて飲んだ時にスッキリとしているから飲みやすいらしく前々から気になっていた
私は店の人に話しかけ、ジュースを飲む。
すごく楽しそうな街だなぁ。みんなが笑って過ごしてる幸せそうだ

街の中心部にある広場に私は向かう
しばらく歩くと広く大きくなったところがあった。ここが街の中心部か……そんなことを思いながら私は広場の真ん中にある噴水の前に私は座り、ぼーっとしながらジュースを飲んで、街を見ていた
歩きながら話をしていてとても楽しそうでみんな笑顔だった


「ふああああ………」
暖かい日差しが私に眠気を誘う。
ああ眠たいなぁ……
背伸びをして眠気を覚まし今日泊まるところを探すために歩く
とりあえず今日泊まるところ考えないと…宿とかってどこにあるのかな……?
周りを見渡しても食べるところやおみやげ屋さんばっかりでどうにも見つからない。どうやら観光ようの通りのようでこの辺には宿はない
赤青黄緑……たくさんの色の屋根があってどの家もずいぶんとカラフルだなぁ。上からみたら綺麗そう。
私はぼーっとお店を見ながら歩いていた時
「きゃああああ!!泥棒!!!」
2つ3つ先のお店から突然叫び声が聞こえてきた。叫んでいるのはどうやら女の人のようで、大柄の男の人がこっちに走ってくる。どうやら走ってくる男は泥棒らしい
男が私の隣を通り過ぎようとしてきた。男の足に私の足を引っ掛け前に倒れるようにして泥棒さんが倒れかかってきたところに思いっ切りお腹を殴る
ぐえっ!!そう叫び倒れる泥棒さん
「人のもの盗んじゃダメでしょー」
そう言いながら泥棒さんの持っていたものをとった。
倒れた泥棒さんはどうやら気絶しているみたいだ
「あちゃぁ…強く殴りすぎたかな……」
私がそう言っていたら周りに拍手された
いや恥ずかしいなぁとおもい思わず苦笑いしてしまう
そんなことをしている時にどうやら盗られた女の人、薄い青色の髪をした女の子がはなしかけてきてくれた。
「あっありがとうございます!!盗まれたもの取っていただいて……」
「別にいいよ!取られたら困るでしょ?」
「ほっ本当にありがとうございます!」
私が荷物を渡した目の前にいる女の子は辞儀をしてくれる
「何かお礼がしたいのですが……」
「お礼?お礼ならいいよ」
「だけど……」
目の前の少女はこっちを見て申し訳なさそうに眉を下げる
そんな顔されても困るそれに礼って言っても特になにも……あっそういえば。私は今自分が宿に困っていることを思い出した。
「あっ!ならお礼ついでに…この辺にある宿を教えてくれない?」
「えっ!?それでいいのですか?
でしたら私の家いや店に泊まりますか?宿をしてるので……」
彼女は驚いた後に申し訳なさそうに言った
「えっ?ほんと!ありがとう!宿屋さん探してたんだ!」
私はそう言って彼女に握手をする
「確か部屋空いていたはずなので……」
「ほんとうにー!助かる!ありがとう!」
じゃあ行きましょうか!っといって歩き出す。

「ありがとう!宿屋探してたから。とても助かるよ!」
「いえいえ!!むしろものを取り返してくれてありがたいです……。今日の宿の夜ご飯の食材もあったので……」
「そうなの?」
二人で路地を歩いていく
「はい。今日の買出しは私の当番だったので」
私はへぇと返事を返す
荷物が重そうだったから持ってあげようか?と言ったら大丈夫です!と言われた
「あの!お名前教えてください!」
女の子が私にそう言ってきた
「私?私はミオ・イレス!!15歳!旅をしているの!」
私が答えたら女の子はニコッと笑って
15歳?!といって驚く女の子
「イレスさんですか?よろしくお願いします!」
「ファミリーネームじゃなくていいよ!
ミオで!あなたも名前は?」
私がそう言ったら困ったような顔をしたが名前で呼べないから教えて!って言ったら
「私はレナですよろしくお願いします!」
「よろしくね~!レナ!」
「はい!よろしくお願いします!!ミオ!」


2話

「ねえ強盗?とかって良くあるの?」
「良くですか?あー最近多発してて……気をつけるようにはしてるのですが……」
レナは本当に困っているようでこっちを見ながら苦笑いをしながらこっちを見る。
「そっか……警察は何もしないの?」
私がそういうとまたレナは困ったような顔をして
「警察はその事件が起こってからしか動けなくて……」
そう答えてくれた。確かに警察ではある程度しか警戒は出来ないだろう。それにここは平和とよばれていたセイウの街
人数も少ないと聞いていた。急にそんな事件がおきて大変な事になっているのだろう
「なるほど……」
私はレナを見ながら言った
「はい……私達で気をつけるしかなくて……」
レナはまたしゅんとし下を向く
適当に返事を返したらあの?何か……と聞かれたので何となくねと答える。そう答えて前を見る
レナは困ったような顔をしてこちらを見て
「その盗みやいろいろしてる人たちってそのグループみたいなもので……この街の不良…素行の悪い人達の集まりで…
最近、何故か不思議な力の武器を持って、警察も手が出せなくなってきてて……私たちも困ってるんです」
どうしたらいいのだろうかとレナは小さな声で呟く
そうかここの人は急におきたそんな事に手を出せなくなってしまっているのだろう。それに気になるのは武器
「武器ってどういうやつ?」
「えっとあまり詳しくは知らないのですが拳銃とか魔法を使えるものだと聞いてます。」
拳銃…それに魔法武器?!
魔法武器なんて持てないはずなのに……
「そっか……そんなものが回ってるんだ…」
私がそう言ったらレナはきょとんとして
「ミオはなにか関係があるの?」
「ううん!違う違う気になっただけなの」
私はそう言ってニコッと笑う
レナには悪いけどまだ正体は言わない方が良いかもしれない
この街は多分敵だらけだろうから



あっもうすぐつきますと言われて角を曲がると綺麗な茶色い民宿が出てくる
「ここです!私達の経営してるお店は」
「わああ!綺麗……」
そう言ったらレナはニコッと笑いありがとうございますと言った
「ここは姉と一緒に経営してて…」
「二人でしてるの?」
「えっとはい…」
「すごい!!二人でこんな大きな宿を…」
「そっそんなことないですよ」
レナは少し照れたように頬をかく
二人で店の前で少し話した。
中に入りレナに言われ受付で部屋を借り鍵をもらった

「すごい綺麗だなー……」
私は宿の中を見ていたら
「ふふ…ありがとうございます」
後ろから声が聞こえてきて出てきたのは
レナによく似た女の子
もしかしてこの人
「妹を助けて頂いてありがとうございます。
レナの姉のハル・イングです
よろしくお願いしますね」
そういってお辞儀をし手を出してくる女の子いやハル
ハルはレナとソックリで落ち着いた雰囲気があった
よろしく私はそう言ってハルの手を握る
レナの手も固くてハルのても固かった二人とも仕事をしている人の手をしているなぁっとそうおもった
「ミオさんという方に助けていただいたと聞いて。本当にありがとうございました。お疲れだと思うのでゆっくりおやすみくださいね」
レナは私に微笑みながらそう言って一礼をし一呼吸置いてまた話す
「では私は仕事があるので……」
「あっはい!ありがとうございました!」
「後、夕食は夜の6時からなのでそれまでに食堂に来てくださいね」
「食堂?」
「ここの廊下を真っ直ぐに行ったところです」
そう言ってハルは指を指して教えてくれた
さした先には上の方にレストランと書いてある札がある。あの場所ね!
「分かりました。ではまた夕食時に」
「いえいえ。では、失礼しますね」


カチャカチャとお箸やナイフやフォークを使う音が聞こえ皆楽しそうに会話をしながらご飯を食べている
「おっ美味しい~!」
目の前にある料理はどれも美味しくて
とってもキラキラしているように見えた
「どうですか?美味しいですか?」
後ろから不意に声をかけられた
「フェナ!」
食べてた料理を飲み込みレナの方を向く
「……こんなに美味しい料理は久しぶりに食べたよ!
いつも自炊だったしここまで美味しくはつくれないから……」
笑顔でそう言ったら
「そう言って貰えると嬉しいです!」
レナはそう言ってニコニコとこっちを見てくる。これを二人で作ってるの?と聞いたら他の数人のスタッフさんと作ってると答える
それでもこんなのたくさんの料理をたった数人で作ってるってすごいなぁ
しかも美味しい
最高だよね!!
「あっミオさん!これ昼間のお礼です!
こんなものでお礼と言っていいのか分からないですけど……」
そう言ってレナが蓋のかけてあるケースから取り出したのはイチゴののったケーキ。見るからに美味しそう。いちごの色しっかり赤くてみずみずしい感じがする…
「うわああ!美味しそうだよ!!!ありがとうレナ!」
「いえいえ!」
そう言って微笑むレナ。また少し恥ずかしそうに頬をかく
「いただきます〜!」
口に入れたらほのかに甘いクリームと少し酸っぱい苺がよく合っていてとても美味しかった
言葉では表せないよね!!
「美味しいよ!これほんとうにつくったの?すごいね!」
「ほっ本当?!良かったぁぁ……」
美味しさに感動して思わずほっぺを抑えてしまう
「美味しいよ!私じゃこんな美味しいもの作れないもん!!」
私は食べながらレナの方を見て笑う
「そう言ってもらえると嬉しいです!
そうなんです!」
レナはまたにっこり笑いながら
「ミオ!ハルが宿代払わなくていいって言ってましたよ」
レナがそう言ってはいるが払わない訳にはいかない。
「えっ?!いいよ!払う払う!それに私は何日も居るつもりだし!」
私がそういうとレナはまた笑顔で
「だったらなおさらです!ぜひ宿泊してください!」
レナがすごい気迫で来るので私もびっくりした。今日のこととても感謝しているので!ともだめ押しされる
「わっわかった!けど明日の分からは払うからね!」
私がそ言うとレナはニコッとわらって仕方ないですね!と元気よく答える
話している間に皿に乗っていたケーキを私は食べた終わり感想をレナには言う
「美味しかったよ!ありがとう!」
「いえいえ!喜んでもらえて嬉しかったです!」
そう言ってレナは顔を赤くしながら手を振る。
私がありがとうと言おうとした時だった


不意に音が聞こえてき、その音に続き辺りに響く壊された壁の音
私の視界に入る悲鳴をあげ逃げ惑う人々。
そして煙の向こうからキラッと一瞬光が見え辺りが光に包まれたように感じた


強い光が舞った後壁が壊れ崩れていく
「へへっ……流石にこれだけ強いのを当てりゃァタダではすまねぇだろうからな…」
そんなことを言いながら男達数人が中に入ってくる
彼らの周りには彼らが壊した壁が、机がそれらの残骸が広がっている
「しかし、いい具合に壊れましたね!」
「ああ流石だなあの組織は……あの人たちは流石だよ。俺らの要望に答えてくれたからな」
そう言いながら中に入ってくる男1と男2
「早く煙落ちねぇかな……」
彼らはそう言ってあたりを見渡す
そしてそんな彼らが煙が落ちてみえたの現れた光……
いや壁だ透明で黄色い壁
そこから後ろは全く壊れてなく綺麗でまるで何も無かったかのようになっている
「なんだよこれ……こんなの聞いてねぇぞ……」
その壁の一番前には少女、ミオが立っていた
「良かったぁぁ……間に合った……」
私は前に出した手を下げふうっとため息をつく
「誰だ?テメェ……」
前にいるおっさん二人は私を睨みつけながらそういった
「私?ミオだよ?」
後ろでレナがミオさん!って言っていたが真っ直ぐ前を見て話すと支持者らしき男が何かを後ろの男に伝える
「確認しろ」
後ろにいた男いや多分子分が何かをパラパラと見ている
「書いてないですね……」
「ちっイレギュラーかよ……」
そう言って持っていた紙の束を懐にしまいまた何かを耳打ちする
わたしはそれらを無視して彼らを睨みつける
「ねぇ?今のって魔法道具…それとも魔法……?
まあどっちにしても見逃せないかな……」
私は持っていたいや隠していた黒い棒…わたしの相棒を取り出す。
「お前なに者だ?」
何者ってミオはミオなんだけど…
うーん言っても意味無いかなぁ。そもそもこの人達、私を見て紅の人だって気づいてない時点で裏の人間じゃない。
これは言う必要もないな
「私?だからミオだってば。あえていうなら旅をしてるただの旅人かな……」
男達は真っ直ぐに私を見てくる
「ミオさん!何してるんですか?!早く逃げましょう!!」
レナが後ろから不安そうにそう言ってきたが私はくるっと振り返り少し笑いまた前を向く
「大丈夫だよ!見ててねレナ」
私はそう言って持っていた黒い相棒を前に出して
大鎌サイザ
そう唱えると黒い棒が大鎌へと姿を変える
私がニッと笑うと、男はこちらを睨みながら手に持っていた短剣をこちらに向ける
火球フレア
こっちに目掛けて飛んでくる火の球
私はクスッと笑いながら大鎌を前に出すと大鎌のサイズがかわり手持ちサイズになる
「よっと!」
軽く大鎌サイザを振りかぶり
ウィンド
私がそう唱え大鎌を振ると火の玉が消え彼らに強風がかかる
「なっ……」
「なーんだもっと強い魔法使えるもんだと思ったけどそうでもないんだね」
そう言って短剣を持っている男達を睨み付ける
「さてと……ここを壊した弁償いや償い?をしてもらおっかな!」
そう言って私は鎌を構えニヤリと笑う
「それにね、火球フレアはねこういうのを言うんだよ?
火球フレア
大鎌サイザをドンッと床に叩きつけると周りに浮かんできたのは人の顔ほどの大きさの火の球
それを見た目の前の男はにやっと笑いナイフを自分顔の前に持ってくる
「火のフレア・フォイル
目の前の男のナイフが燃える
火球フレア……炎の属性…私と同じか……わたしはまたにっと笑い
「大量の火球ボーサイド!火力勝負だね!おーじさん!」
大量の火球が宙に浮かび私の周りを囲み相手に向かって向かう
相手のナイフの火力ではミオの技には到底勝てない
最初こそ相殺していたがミオはどんどん火力を強めていく。そして男達は疲弊していき1つまた1つと男達に当たっていく。そして最後の相手に火球が当たり静寂の中に男の倒れる音が響いたのだ
「ミオさん!!」
後ろから来たのはレナとハル
「あっレナ…にハルさん!!」
あの後中に入ってきた男達は倒して警察に引き渡した。この街の警察官は優秀だなぁすぐに来たもの
私は周りを見渡すそして手に持っているものを見た。こんなものどこから持ってきたんだろうか。これは特別な魔法武器…彼自身からは魔力をあまり感じなかっただけどこれには魔力増強以上の力を感じた。どういうことだろ
持っていたものをポケットの中にしまう。はああ…こりゃ思ってるより厄介なものかもだ……
「お店壊れちゃったね……」
「お店はまた直せますし!それに誰も怪我してませんから!
ありがとうございましたお店やお客様を守ってくださって」
ハルとレナは二人同時にお辞儀をする
「ありがとう」
私はそう言って彼女達に礼をする
「ミオさんがいて本当に良かったです!あっミオさん後は警察の方に任せてミオさんは部屋に帰っていただいても大丈夫と警察の方が」
レナとハルはそう言った
「うんじゃあ戻るよ。ありがとう!」
2人に手を振って部屋に戻るために歩き始める
周りを見渡すとたくさんの人が店の周りにいるし警察が部屋を調べてるようだ。
「あの…すみません聞きたいことが」
突然後ろから声がして振り返ると警察の服を来た男の人で痩せていて茶色の髪に黒の瞳で眉が下がったなんとも頼りない感じのお兄さん
「えっと……」
「あっいえ貴方がここを守った魔法使いさんだとここの主人さん達から聞いたので…」
「あっはい…確かに私ですけど…聞きたいこととは……」
彼はペンと紙をもって私には話しかけてくる
「とりあえずお名前教えて貰ってもいいですか……?あっ僕はシンビ・ジウム…セイウの街の警察支部の担当のものです」
「あっよろしくお願いします」
私はそういってお辞儀をするとジウム警察官もお辞儀をしてくれた
「名前は…ミオ…イレスです」
「ミオ・イレスさんですか…んっ?ミオ・イレス……もしかして貴方!くれないの…」
「えっ?なんで知って……」
そう言ったらジウム警察官が急に目をキラキラさせながらこういった
「僕!!くれないに憧れてて!!こんな所でくれないの方に会えるなんて!しかもあのイレスさん!!」
キラキラした目で手を出されたので握ると腕ごとブンブンとふられた振られた
「えっあっうん」
急にテンションが上がったジウム警察官にビックした
「あっすみませんつい……イレスさんエリグサ地方のくれないでかなり強くて赤の魔法を使ってて身長が低いから小さき赤魔道士って言われてるんですよ!」
またキラキラした目で見てくるジウム警察官
思っているより勢いがすごいのでちょっとびっくりしたし身長低いの気にしてるんだよ……
「おいこら、そんなにいきなり話しかけたらイレスさん驚くだろ…」
ジウム警察官の頭がぽんっと叩かれ後ろから現れたのは白髪に緑色の目をした男の人
「あっ!パフィ先輩!」
「今はオペディルム。初めましてミオ・イレスさん
こいつが急に話しかけて済まないな…俺はパフィ・オペディルム。一応コイツの上司だ。何があったかを教えてくれねぇかな?」
白髪の青年は軽く笑いながらそう言ってきた
見た感じが硬そうな青年だったが話してみるとよく笑う人だと思った
「あっはい…」
私は彼らに何があったのかを初めから全部伝えた。何をしていたのかどんな事をしたのかを全て
「そうか……情報をありがとうな
もう部屋に帰っていい。流石にいくらくれないの方だと言っても一般人を巻き込む理由には行かないからな。それに観光だろ?邪魔しちゃ悪いからな…行くぞシンビ。もしかしたらまた何か聞くかもしれないがその時は頼む」
そう言って歩いていくオペディルムさん
「あっ!ちょっと待ってくださいよー!先輩ー!!……あっミオ・イレスさん!ご協力ありがとうございました!!時間のある時お話聞かせてくださいね!!」
そう言ってまた目をキラキラさせながらこっちをみるジウムさん
「あははは……」
すごく元気な人だなぁ…
部屋に戻るために私はまた歩き始めた
「あーー思ってたより結構めんどくさいかもだよ……」
魔法武器を売ったり出来るのはくれないと警察なんだよね…
けど警察は魔法を使えない人が多いから基本銃だし滅多使わないって聞くし……
だとすればあの組織だけなんだよねそれが出来るのは……
「名もなき組織……」
こんな端のほうの街でか…まあ端だからだと思うけど…
捕まった彼らは名もなき組織のことを言うのだろうか
でももし言ったら彼らは間違いなく
「排除される……」
だから私も隠したんだけどさ
気になるのは敵さんの持ってた武器
でもよくこれであんなに破壊できたなぁ
見た目は普通の魔法道具でも中身は破壊用の武器
普通に生活に必要なやつではあんな強力なもん放てないしていうか放つ必要も無い……私が今まで見たのでもこんなもの見たことがない
手に持っている魔法武器をクルクル回す
私はため息をつく

…………なんか思ってるより面倒臭いことになりそうだ


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